デザイナーとして働いていると、他のデザイナーさんと話したり一緒に仕事をすることが多々あります。
僕の場合は会社に勤めているので周りには常に別のデザイナーさんがいます。
一緒に仕事をすると、「あ、この人はデキるな」というのが結構すぐに分かります。
「センス」という抽象的な力が重要視されるデザイナーであっても、優秀かどうかはすぐに分かってしまいます。
その一方で、直感的にデキる人は分かるのですが、具体的にどう言った部分を見てそう思っているのか、僕自身きちんと認識できていませんでした。
そこで今回は、僕がデザイナーとして働いてきた中で気付いた優秀なデザイナーの特徴を7つまとめてみたいと思います。

①上流から下流までプロジェクト全体を理解している
ものすごく重要だけど、ものすごく難しいのがこれ。
上流というのはクライアントであったりディレクターがサービスの内容やデザインのイメージを考えているフェーズですね。
下流というのは開発会社であればエンジニアの領分、デザイン会社であればそのデザインの使われ方、サービスでの立ち位置といったところです。
正直デザインだけすればお金はもらえるので、プロジェクトの目的や使われ方、開発に必要な要素などガン無視してデザインすることも可能ですが、優秀な人はプロジェクト全体を一気通貫で理解しています。
そもそも何を作りたいのか、目的は何かという上流部分から、どうやって作るのか、どのように使われるのかといった下流の部分まで、その全てを理解してデザインできる人こそ本当に優秀なデザイナーです。
本当に一握りしかいないですが。。。
②コストを意識してデザインしている
デザイナーは目の前の仕事で史上最高に美しいデザインを生み出すためにものすごい時間を投じてしまいがちです。
あなたの属する組織がが最高に美しいものを生み出そうとするアーティスト集団なら構いませんが、基本的に会社の中で仕事をする以上、あなたが動いてる時間には常に大きなコストが発生しています。
デザイナーも一人のビジネスマンなので、常にコストを意識して仕事をする必要があります。
優秀なデザイナーは常にコストを意識して、目の前のデザイン業務にどれくらいのリソースを割けるか常に考えています。

③インプットの量が膨大
優秀なデザイナーは常に勉強を怠りません。
デザインについてはもちろん、受け持っている仕事に関連する知識からそうでないニュースまで、実に幅広く知識をインプットしています。
「センスは知識からはじまる」とは、かの有名なデザイナー「水野学」さんの著書の名前ですが、まさにその通り。
膨大なインプットがあるからこそ瞬発力のあるアイディアとデザインセンスを発揮することができるのです。
そして、優秀なデザイナーは仕事に取り掛かる前にも膨大なリサーチとインプットを行います。
それが最も素早く良いデザインを生み出す方法だと知っているからです。
仕事ができないデザイナーに限って、リサーチもなしにいきなりデザインソフトを立ち上げ、ものの数分で行き詰まってしまうのです。
④前提を疑う
優秀なデザイナーは前提を疑います。
「今度自社サービスのLP(ランディングページ)を作ることになったから、XDでラフを起こしてくれる?」
大抵のデザイナーは、ああそうかとすぐに納得し「お任せあれ!」とばかりにラフの作成をスタートするでしょう。
ですが、優秀なデザイナーはまず疑います。
- 「LPが必要というけど、そもそも自社サービスのプロジェクトはその段階まで進んでいるだろうか?」
- 「もし作る必要があるとしても、いきなりXDから入る必要はあるだろうか?」
とにかくまず一度疑います。
誰かが言った通り作るのではなく、自分で理解した上でデザインしないと良いものはできないことを知っているからです。

まず一度疑って質問するからこそ、プロジェクトの本質を理解して最適なデザインを生み出すことができるのです。
⑤コミュニケーション能力が高い
デザイナーに限らず、優秀な人は総じてコミュニケーション力が高いです。
別に冗談が上手だとか、盛り上げ上手である必要は全くありません。
相手の話をよく聞いて、その話の本質を理解する。
必要であればもっと掘り下げて必要な情報を得ていく。
特にデザイナーはクライアントと直接やりとりし、抽象的なデザインのイメージを汲み取る必要があるので、コミュニケーション力はものすごく大事です。
たまにコミュニケーションを疎かにして職人のように黙ってデザイン作業にあたる人がいますが、総じて優秀とは言い難いです。
⑥柔軟な対応力がある
提案したデザインが通らないことなど日常茶飯事。
その理由を聞いて、クライアントのイメージを聞き出し、その後により良いデザインを提案すればなんの問題もありません。
急に要件が変わって、これまで作成したデザインに大きな変更が出ることもしばしば。
この場合もその変更になるべく早く対応して次の手を打ち出せばなんの問題もありません。
ですが、多くのデザイナーはこれができません。
却下されたデザインに引きづられて切り替えがうまくできなかったり、最悪の場合自分が作ったデザインが一番良いなどと主張して修正に対応しないケースまであります。
優秀なデザイナーはすぐに対応します。
自分のデザインが認められることより、デザインによってそのサービスがユーザーに認められることの方が重要だと知っているからです。
優秀なデザイナーは大きな問題が起こったとしても、すぐに切り替え、常に柔軟に対応します。

⑦トレンドを意識している
優秀ではないデザイナーに限って、世の中のデザイントレンドを理解しようとしません。
そこには、世の中の流れに逆らっても自分のデザインを突き通したいという、まったくもって無意味なこだわりがあるからでしょう。
優秀なデザイナーは常にトレンドを意識します。
トレンドを意識せず作ったデザインは、原題では受け入れられません。
トレンドはただ単に「流行り」ということではなく、これまでの文化によって形成されるものです。
だからそれを無視してデザインすることは本来あり得ないことなのです。
優秀なデザイナーは常に世の中にアンテナを張り巡らせ、デザイントレンドを意識しています。
【まとめ】
さて、デザインの現場で働いて気付いた、優秀なデザイナーの特徴を7つピックアップしました。
あなたはいくつ当てはまったでしょうか?
あくまでこれは筆写の経験に基づく考えでしかありませんが、紹介した7つの項目はデザイナーにとって必要なものです。
もし今の自分に足りていないものがあると気付いたら、早速今日から改善していきましょう。
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